「こんにちは、不破くん。今日はエイプリルフールだから、嘘をつく為に来たよ」
「む、来るなりの宣戦布告か。というかお前、意外と暇だな」
「うん?そんなことないよ」
「まあいいだろう、受けて立とう。しかし渋沢、俺はそう簡単には騙されんぞ」
「そうかな?」
「‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥。」
「‥‥で、渋沢、嘘はつかないのか?」
「もうついてるよ」
「?」
「『今日はエイプリルフールだから、嘘をつく為に来た』のは、嘘」
「なに、」
「今日はエイプリルフールだけど、俺は君に会う為に来たんだ。嘘ついてる暇はないよ。‥‥ほらね、意外と暇じゃないだろう?」
+++++++++++++++++
「というわけで三上、今日は」
「はいはいはい、エイプリルフールだっつーんだろ?毎年毎年お前も飽きねーなオイ」
「分かっているなら話は早いな。というわけで嘘をつけ」
「‥‥。つかさぁ、お前なんで俺のトコくんだよ。別に、お前ンとこのホラ、なんつったっけ金髪だとか桐原の坊ちゃまだとか?ウチのバカ代でも付き合ってくれんだろ」
「俺はお前がいい」
「‥‥あ?」
「聞こえなかったのか。俺はお前がいいのだ、お前に付き合って欲しい。エイプリルフールだろうがなんだろうが、俺はお前に会う為に来ているのだ。駄目か?」
「‥‥それが嘘だっつったらさすがに怒るぜ?」
「俺は見え透いた嘘はつかん主義だ」
「‥‥わーった、分かりました!ったく‥‥。今年は、特に嘘とか用意してねーけど。来年はお前がびっくりするようなの用意しといてやる」
「む、来年か」
「そう、来年。‥‥だから、来年も来いよ?」
「承知した」
「再来年もな」
「3年後もくるぞ。というかその間も来るつもりだが」
「あーはいはい、嘘の代わりに愛のこもった茶菓子用意して待っててやるよ」
+++++++++++++++++
「なぁなぁ不破ー、今日ってエイプリルフールだよな」
『そうだな、エイプリルフールだ』
「そんならさ、やっぱ嘘ついとくべき?」
『回答に困る疑問だな。しかし、季節の行事を執り行っておくのも良いだろう』
「うわ、不破がいうとやたらにコムズカシく聞こえんなぁ。まぁいいや、んじゃせっかくだからさぁ、電話越しもなんだし。今日今からどっか一緒に行こうぜ。あ、これ嘘じゃないから」
『いいぞ。‥‥嘘ではない』
「じゃあね、いつもの駅の、西口で待ち合わせ!嘘じゃないよ」
『そうだな‥‥では2時半でどうだろうか。嘘ではない』
「えっと、あと3時間くらい?オッケ。あ、そういやキャプテンから不破に本預かってたんだった。それもついでだし持ってくなー。これも嘘じゃアリマセーン」
『そうか、スマンな。そういえば藤代、お前この前ウチにジャケットを忘れて帰っただろう。ついでだ、持っていくぞ。やはり、嘘ではない』
「‥‥‥‥‥‥。」
『‥‥‥‥‥‥。』
「嘘つくのって意外と難しいなぁ」
『ふむ』
「えーとねー‥‥あ、俺不破のこと好きだよ」
『そうか奇遇だな、俺もだ』
「‥‥‥‥‥‥。」
『‥‥‥‥‥‥。』
「ええと、それって『嘘じゃない』とかそういう否定つけないの?」
『お前こそ何故「嘘ではない」とは言わない?』
「だってつけるまでもないし」
『そうか奇遇だな、俺もだ』
「‥‥。だよな」
『そうだな』
「『好きじゃない』って嘘はつけないよな」
「『嘘ではない』と改めていう必要もない」
「‥‥‥‥‥‥。」
『‥‥‥‥‥‥。』
「‥‥不破ぁ、今は嘘つくより不破のことスッゲェぎゅーってしたいんだけど、今すぐそっち行ったら駄目?」
end.(04.01/2007)
エイプリルフールネタ。企画ページに入れているものを取り出しました。
今年はみんなラブラブ。