本日、1月22日。
ごく普通の平日です。お勤め人には仕事があり、学生さんには学校が。
東の空から太陽燦々、ズームイン!の掛け声だっていつもどおりです。
ただいつもどおりではないのは、

「おはよう三上。誕生日おめでとう。」
「‥‥ん。」

都内某所の某寮早朝、こんな会話が交わされるという事で。

そう、何の変哲もないごく普通の平日は。
ごく普通の、けれど特別な、彼の、一日。







case.1 根岸靖人。
副題 〜まずは平和な一日の幕開け。〜

「おーっす三上。起きてっかー?」
「‥‥んー。多分‥‥。」
「そっかー。そんな多分起きてる三上くんに根岸サマからプレゼントだ。ホラよ。」
「‥‥‥‥あれ、このコーヒー、寮内に売ってなくねぇ?」
「そのとおり、わざわざコンビニまで買いにいったとも。ささ、感謝せよ遠慮はいらんぞ。」
「‥‥‥‥。何?何かあんの?毒入りとか?」
「アホか。っつかオマエ、今日誕生日だろ。ハピバ。」
「‥‥あぁ、そだっけ。あー‥‥そういや渋沢が朝何か言ってたっけか‥‥?」
「‥‥。渋沢も報われねぇなぁ。ま、いいけどな!其れ飲んで目ェ覚ませよ。今日は戦場だぜ?(笑)」
「ん、サンキュ、ネギ。」


case.2 辰巳良平。
副題 〜サポブ108ページを開いてみよう。〜

「辰巳〜。」
「なんだ。」
「今日何の日だか知ってっか?」
「三上の誕生日だな。」
「そ。」
「‥‥で?」
「何かくれ。」
「じゃぁこれを。」
「え、マジ用意してくれて‥‥何?チケット?映画か何‥‥か‥‥」
『お洗濯代行券(10枚綴り)』だ。
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「誕生日だしな、『大物お洗濯券(5枚綴り)』と『アイロン代行券(1ヶ月有効)』もサービスしよう。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「どうした三上。‥‥『薄物手洗い券(10枚綴り)』のほうがよかったか?」
「いや‥‥うん。どうもありがとうございます‥‥。」
「どういたしまして。それじゃぁな。」

「‥‥‥‥‥‥意外‥‥ってか辰巳、それ趣味の領域からでてるって‥‥。」


case.3 間宮茂。
副題 〜おめでたいこと、それはそれ、これはこれ。〜

「‥‥三上先輩。」
「(ビクゥッ)な、何だよ間宮かよ。なんか用?」
「‥‥これを。」
「え、あ、‥‥コーヒー?」
「どうぞ。遠慮せずに。」
「いや、遠慮とかじゃなくて‥‥何?」
「めでたいことですから。」
「‥‥あぁ、誕生日のことか?や、ンな気ぃ使ってくれなくてもいいから。な。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」←無言。
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」←抵抗。
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」←無言。
「〜〜〜判ったよ、飲めばいいんだろ、飲めばっ!!」←根負け(笑)
「(コクリ)‥‥‥‥‥。」
「‥‥飲む、けどさぁ‥‥毒とか入ってねぇな?」
「入ってない。」
「‥‥じゃぁ、まぁ‥‥とりあえず‥‥。」

「先日完成した新薬ならば入っているが。」

ブフーッッ!!‥‥ッカハ、はッ、ゲホ‥‥っ!」
「‥‥なんと。吐き出すとは勿体のない。‥‥いや、これだけ飲めば十分か‥‥。」
「ちょ‥‥ま、間宮‥‥ッ!!何、何って‥‥?!」
「新薬だ。」
「ッテメェ、先輩使って人体実験してんな‥‥っ!!ッケホ、」
「フフ‥‥やはり嬉しいものだな、新薬の完成は‥‥めでたいめでたい‥‥。」
「俺の誕生日祝いじゃなかったんかいっ!!」
「‥‥あぁ、先輩への誕生日祝いには別の薬を特別に調合しましたよ。今頃スノーホワイト(註・彼の愛ペットのトカゲ。ヤモリ。白いからスノーホワイト。)が直接部屋の方へ‥‥。」
「!!!!!!!!!!!!!!!って部屋には渋沢が‥‥、」

『ギャーーーーーーーーーッ!!!!』
ヤーヤーヤー‥‥(←エコー)

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥渋沢キャプテンも喜んでくれているようだ。めでたいことです。」
「めでたくねーッ!!!渋沢ーッ?!」


case.4 中西秀二。
副題 〜だって幼馴染みなんだもん。〜

「アーキ。」
「‥‥んだよ。っつかアキって呼ぶのやめろよ、もぉ。」
「はいはい外じゃ呼ばないよ。んで、アキー。」
「‥‥‥‥‥‥。何。」
「ハイ、誕生日プレゼントー。」
「‥‥‥‥‥‥コーヒー?」
「そぉだよー。」
「‥‥何も入ってない?」
「何もって、何が入ってんと思ってんのよ(笑)」
「‥‥‥‥砂糖とか。」
「入ってないよー。」
「ガムシロップとか‥‥。」
「入ってません。」
「‥‥‥‥‥‥クスリとか?」
「とにかく飲・め・v」
「ってかオマエ最後の否定してないんだけど?!」
「えぇ〜?」
「えーじゃねェッ!!飲まねぇかんな!!」
「‥‥ハイハイ、判ったよ替えてきますよー。ちぇー。」
「‥‥‥‥。てゆーかホントに入れてたのかよ‥‥」

「はい、んじゃ改めてどーぞー。」
「毒見。」
「ハイハイ。間接チューがしたいのねー?アキってば甘えんぼさんだねー。」
「ガキん頃からいっしょにメシ食って間接キスも何もあるか、アホ。‥‥じゃ、飲む。」
「ん、どうぞ。」
「‥‥美味い。」
「そ、よかった。」
「‥‥美味いけど、なんか去年に較べたら安上がりじゃねぇか?」
「んー?いや、別にアキの欲しいものあげれるけれどさぁ。」
「欲しいもの〜?欲しいものっつったら今、ノートPCとかぁ‥‥」

「そう。アキの欲しいもの。うすっぺらな物欲だとかそんな表層意識ではなくてもっと精神の根底にある性欲や支配欲生命欲、グッチャグチャのドロッドロした精神の闇部、第一人格さえも意識し得ない深層心理に眠ってる超自我に根ざしたアキの欲しいものとかも探れちゃうけど〜。‥‥探って欲しい?」←すっごい笑顔。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥遠慮しときます。」
「そ?コーヒー美味しい?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥美味しいです。」
「よかった。」


case.final 渋沢克朗。
副題 〜特別な日常。〜

「‥‥‥‥‥‥‥‥疲れた。」
「はは、お疲れさま。コーヒーでも飲む?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥なんか、今日コーヒーばっか飲んでる気がする。」
「そうなのか?じゃぁ何か別のものにしようか。」
「‥‥いや、やっぱコーヒー。淹れて。」
「いいのか?」
「ん。‥‥お前のコーヒー、飲みたいし。」
「分かった。‥‥ありがとな。」
「‥‥礼とか言ってんじゃねーよ、バカ渋。」
「いいよバカでも。‥‥はい、どうぞ。」
「ん。」
「美味しい?甘くない?」
「ん。‥‥甘いって、何か入れたのかよ、」
「‥‥別に。砂糖もシロップも、毒もクスリも入ってないけど。」
「当たり前だっ。」

「俺の愛情が入ってるから。ちょっと甘いかもな。」

「‥‥‥‥甘い?」
「‥‥‥‥ちょっと。」




でも、この味が、好きだよ、とか。
都内某所の某寮深夜。こんな会話と、甘いコーヒーとキスを交わしながら。

ごく普通の、けれど甘くて特別な日は、暮れていくのでした。





「おやすみ三上。また来年の今日まで、よろしくな。」
「‥‥ん。」




title/『ESPECIALY』
end.(01.22/2003)

‥‥あの、私これの続き書いてませんでしたか。天野とかでてくるやつ。
後輩がレタス贈る相談するやつ。あれー?
日記でネタ書き出ししただけだっけ‥‥。




back