言ってみれば、自分は恵まれているのだ。
運がいい。欲しいものを、手に入れてる。
例えば、サッカー。
運動神経とかその辺はまぁ、持って生まれたものでその上にプラスで努力ぶんは積み上げてると思うけれど、そう、頭の中に思い描いたとおりの動きが出来る程度には、自分の身体はできてるし。
環境。
何たって国内でも随一のサッカー王国。県内にクラブチームもあるし、学校のサッカーもレベルが高い。クラブチームにいるのって結構金銭的な負担も大きいのだけれど、それも何とかしてもらってる。将来的には十分に報いようとは思うけれど、今この時点で全面負担してくれる家族がいるっていうのは、幸運と言ってもいいんじゃないだろうか。自由に、好きなようにやらせてもらってるし。
学校とか、家族とか、友達とか。いつだって支えてもらってる、応援してくれてる、アドバイスも叱咤激励ももらえる。
なに不自由ない環境。運がいい自分。
勿論努力もしたけれど。
そうして、欲しいものは手に入れてきた。
「うん、だから真田のこともさ、いつかゲットできると確信してたんだよな」
「‥‥‥‥。」
「それなりに努力はしたよ?お前いっつもこっち見てたけど、俺が近寄ろうとすると逃げちゃうし」
「‥‥それは、まぁ‥‥怖かったっていうか、気後れっていうか、」
「うんそれ判ってた。けど、絶対捕まえられると思ったんだよな。思ったっていうか、確定未来?うん、努力したし。俺、運がいいんだよな。好きだったから、‥‥ん?何、なんか言いたげ?」
自分の幸せな境遇に思いを馳せつつウンウンとばかりに頷いていたら、妙に不機嫌な目とかち合った。シェイク(東海地区限定)を飲んで、そのストローの端を噛んでる。‥‥なんだろ?
「言っとくけど」
「うん?」
「‥‥努力したのはお互い様だし、好きになったのはお互い様!運とかいうな、俺だって頑張った!」
‥‥ああ、やっぱり自分は恵まれているのだ。運はやっぱり、抜群にいい。
好きになった人に、好きになってもらえるなんて。
そんな幸運、滅多にない。
title/『ハッピー・ア・ゴーゴー!』
end.(10.11/2007)
ケースケくんと真田は良い。少女漫画的な二人。
もっと増えればいいのにー