「俺ねぇ、限定って言葉に弱いんですよね。」
「へぇ。」

藤代の話し方っていうのはいっつもどこか楽しそうっていうか上機嫌っていうかなもので、ついでに会話の喋りだしは大抵がイミフメイのものばかりなので(そして話し終わってもイミフメイな事が多い。言っとくが俺の理解力が足りないとかじゃない、断じて。)、俺も大抵の場合、曖昧でイミフメイな相づちを返すことになる。あ、俺は普通に話すし、上機嫌とかじゃなくて。どっちかっつーと不機嫌?だいたいなんでコイツこんなに機嫌が良さげなんだ。ムカつく。

「好きっつーか、思わず目とか心とか惹かれちゃうんですよ。もう無意識。本能の領域。」
「あ、そ。」

最初の頃はそういうの、良くないかなとか多少なりとも気にしてたんだけど、そのうちどうでもよくなったというか。
っていうかコイツの話し出しに問題があるだろ。もっと順序良く話し出せよ。多少ムカついたところで俺のせいじゃねぇ。うん。

「限定100モデルだとか。シューズとか特に。」
「ふーん。」
「期間限定お菓子とか。コンビニ行くとついつい。」
「へぇ。」
「福袋とか。お正月は心躍るっすよ。」
「ほーぉ。」
「三上センパイとか。食いたくなるし。」

‥‥‥‥。

「はぁ?!」

曖昧でイミフメイな俺の相づちとにこにこ上機嫌、っつーか能天気な藤代の声の間で、なんかとんでもないこと言われたような気がしたんですけど?!

「ちょっと待てっ、なんで其処に俺が‥‥ッ、」
「えー、だって。」

思わず振り返った先、やっぱりにこにこ上機嫌な藤代、曰く。

「三上亮さん15歳、俺限定スペシャルモデル。藤代誠二くん以外の方にはお売りできません♪」
「‥‥‥‥‥‥バカだろお前。バカ。」

バーカバカシロー。と連呼してやったら、バカじゃないッスーッ!センパイのバカーッ!!と不機嫌な声。それで俺は上機嫌。

イミフメイな会話もそれなりに良いもんだ、と思ったり。




end.(07.04.2002)

上機嫌ついでにキスの一つでもしてあげれば、すぐに機嫌なんて治っちゃいますって。このあと多分してあげてます。なんだかんだで藤代に甘いのが三上さん(笑)

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