5.アーサー・カークランドの約3分間クッキング

料理:イギリス
ゲスト:フランス、日本


「あーお兄さん、またかーとか言う気力も失せてきたなー」
「フランスさん、一人で遠い世界に旅立たないでください。大丈夫、策はあります」
「人身御供は俺以外で頼みます日本様。」
「(‥‥ッチ)フランスさんはこの番組をご覧になったことありますか?」
「‥‥。今なんか舌打ちが聞こえたのですが日本様ー?‥‥いや、観たことないな。普通の料理番組じゃないのか?」
「この番組のポイントは『3分間』というところです」
「え、3分で料理作るとか?」
「と、勘違いされる方が時折いらっしゃるのですが、そうではないんですよ。この3分というのは『3分で調理手順を説明する』という意味です。まあ3分といっても実際には5、6分時間はあるようですけど。ともかく時間内にその料理における調理のポイントを重点的に説明して、あとは手早くまとめてしまう、そんな番組です」
「へえ。つまりあれか、難しい包丁の入れ方とか混ぜ合わせ具合とか、そういうところか?」
「ええ、あとは火加減などですね。『軽く煮立ったら』なんて文字で言われてもよく解りませんから」
「なるほどね。で?」
「とはいえ、調理自体は最初から最後までやるわけです。しかし時間の制約上、省略できるところは徹底して省略します。材料は調味料なども含め全て計量し小分けにしておきますし、説明が不要の例えばジャガイモの皮むきなんかですね、そういうのも済ませておきます」
「ふんふん」
「そして、いいですか。最大のポイントは『肉の下ごしらえは〜(中略)〜の順番でやります』と、説明した直後、『そして此方が下ごしらえを済ませたものです』」
「直後?!」
「つまり!画面上では1品を最初から最後まで作っているように見えるのですが、バックで『下ごしらえを済ませたもの』『火の通ったもの』『完成品』といった具合にその過程ごとの品を作っておくんです!」
「そして、それを順次入れ替えて見せるわけだな!」
「ですから、たとえ見た目イギリスさんが料理しているようでも、既に私達でその『過程ごとの品』を作っておき、その都度彼に渡していけば‥‥!」
「アイツがした料理だがアイツの手に殆ど掛かってない料理が出来るということか!」
「そういうことです!!」
「よしッそうと決まれば、やるぞ日本!防衛戦だ!(俺達の胃の!)


※グルメ大国が奮闘中です。暫くお待ち下さい。


「‥‥ふう、大体こんなもんだろ」
「そうですね、粗方‥‥」
「ま、最終的に皿に盛る完成品さえ完璧ならいいんだけどな」
「過程で出す皿も後から料理しましょうね、もったいないですし」
「だな。そうしたら量が増えるなぁ。なんなら誰か呼ぶか?」
「あ、それいいですね。イタリアくんやロマーノくんでも呼びますか」
「ロマーノ呼ぶんならスペインも呼んでやるか」
「はい。‥‥あ、ヨーロッパではEURO2008が始まりましたよね。私のうちでも国民の皆さんが睡眠時間を削って観てますよ。我が家ではスペインさんへの期待度が高いみたいですけど」
「ま、優勝は俺のところで決まりだけどな!」
「開催地はオーストリアさんとスイスさんのお宅でしたね。なんていうか、典雅な大会になりそ‥‥あ、イギリスさん」
「‥‥ん?ゲストは日本か。よろしくな」
「はい、よろしくお願い致します」
「俺は素で無視かよ」
「それでですねイギリスさん!今日の『3分間クッキング』のことなんですが、」
「ああ、つまり3分以内に料理すればいいんだろ?」
「イギリスさんもそう思ってらしたんですね、あのですねイギリスさん、実は‥‥」




「大丈夫、俺が奇跡を起こしてやる。‥‥ほぁたっ☆




「「!!!!!!!!」」





「どうだ!完璧だろ!!さてと、試食の撮りはあっちだな、テーブルセットしてくるから。お前達もはやく来いよ」




「「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」」




「‥‥行くか、日本」
「‥‥胃薬、どうぞ」
「後で、俺達が作った料理、食べに来ような」
「そうですね」
「‥‥倒れてなければ、だけどな」
「‥‥‥‥そうですね。」




さあ、防衛戦だ。(俺達の胃の。)









終!(フランスと日本の命運がじゃないよ!)