「‥‥あ。」
「あ?」
「どしたの、郭?」
「‥‥‥‥雨がくる。」
「「は?」」
「だから、雨が降るよ。今から。」
「‥‥なんでそんなこと解るんだろう、桜庭?」←小声
「‥‥‥俺に訊くな‥‥。」←同上
「ん〜‥‥上原、桜庭も。傘、持ってきた?」
「い、いや?」
「持ってきてねぇけど‥‥?」
「そう‥‥。」


((企んでる!絶対何か企んでるぅぅッ!!))


「‥‥‥‥よし。一馬ーっ!ちょっと来て!」
「‥‥何?えーし。」←走ってきた
「ちょっとコンビニ行ってきてくれない?」
「はぁ?何で俺が‥‥、」
「この間結人のヨーグルト内緒で食べた事、結人にばらすよ?」
「う‥‥ッ。」
「りんごジュースも買ってきていいから。(←財布手渡し)ね?」
「‥‥‥‥。」
「門を出て右に3分くらいの場所にあるからね。迷子になっちゃだめだよ?」
「迷子になんてなるかッ、ばかえーしッ!」←走ってお使いにGO。



「‥‥‥‥‥‥よし。(ニコ)」←楽しそう



((企んでるあの笑顔は!!企み大臣がここにいるぅぅッ!!))

「あ、桜庭、上原。直ぐに降りだすよ、屋舎に入っていよう。」
「あ、ああ‥‥」
「え、でも真田は‥‥?」
「一馬の心配は無用だよ、さ、行こう」






「‥‥あ、雨音。」
「‥‥‥‥本当に降ってきたよ‥‥。」
「天気予報、得意なんだ。」
「「‥‥‥‥‥へ、へぇ。」」

ゴソゴソゴソ。

「‥‥ん?郭、何してんの?鞄あさって‥‥」
「‥‥‥‥バスタオル?シャワーでも浴びるのか?」
「‥‥‥‥‥‥(ニコリ)」←とても楽しそう
「‥‥‥。ま、まぁどうでもいいか!」
「ハ、ハハハッ!そそそうだよな!!」

バタンッ!!(←ドア開閉音)

「‥‥ただいまッ!!」
「「あ、真田。」」
「ったくよ〜、何であんな晴れてたのにイキナリ降ってくるんだよ?!」
「一馬。」
「あ、英士。」
「濡れっぱなしで喋ってないで、こっちおいで。」
「‥‥ぅわッ!い、いいよ英士、自分で拭けるってば‥‥ッ」
「駄目。いつもそう言ってちゃんと拭かないでしょ。‥‥ほら、座る。」
「‥‥はい。‥‥ックシュ!」
「寒い?」
「べ、別に‥‥、」
「もうちょっとこっちおいで、」
「え、でも英士が濡れ‥‥」
「いいから。」
「‥‥‥‥‥‥あったかい。」
「そう?ん、でもやっぱり着替えた方がいいかもね。一馬、練習着の替え持って来てる?」
「いや、雨降るなんて思ってなかったし。」
「じゃ、俺の貸してあげるよ、」
「いいのか?」
「俺は濡れてないし。‥‥はいコレ。着替えてきなよ」
「うん。‥‥‥サンキュ。」
「どういたしまして。」

パタン。←一馬退場

「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「「‥‥あの、郭?」」
「何?上原、桜庭も。」
「なんでバスタオルなんて持ってたワケ?」
「え?帰る前にシャワー使うかな〜と思ったから。」
「練習着の替えは、何故‥‥。」
「なんとなく、ね。」
「‥‥‥雨、降るって判ってたんだよな?」
「まぁね。」

「「じゃぁ何で真田をおつかいに出したワケ?」」

「‥‥‥‥‥‥。(ニッコリ)」←とてつもなく楽しそう

「まッ、まぁそんなんどうでもいいかッ!なぁ桜庭?!」
「そそそそうだよな上原!!どうでもいいさ!!」






「‥‥さてと、じゃ俺は一馬の着替えを見に‥‥いやいや手伝いにいってくるよ。」
「「‥‥‥‥。」」
「あ、そうだ、雨はもう直ぐ止むから。帰りは傘ナシでも大丈夫だと思うよ。じゃぁね」

パタン。←(それはそれは楽しそうに)英士退場

「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「タオルでわしゃわしゃッて‥‥。」
「寒いからぎゅーッて‥‥。」
「アレがしたかったのか‥‥。」
「みたいだな‥‥。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「まぁ、アレだな。」
「そうだな、アレだ。」
「通り雨ってことで。」
「そうそう、はかなく消える通り雨だ。」
「俺たちの記憶も儚く消えても問題ないよな。」
「当然。」
「忘れよう。」
「ああ。」



「‥‥あ、雨止んでる‥‥。」

「「忘れよう‥‥‥‥。」」





vol.4 weathercock(1) 〜天気予報士、策を弄す
end.

weathercock:風見鶏、あるいは無節操なひと
無節操というより、手段を選ばない。そんな郭英士クオリティ。


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